よくわからないもの

雑記帳です オタクの戯言

2020年の贔屓チームを考える。

 かつらのです。久しぶりのブログ更新なんですが、書くことがあまりにも思い付かず、また例のウイルスのせいで特にネタにできることも起こらず、みたいな日々を過ごしていて、本当にこのブログの存在を忘れていました。しかしプロ野球の開幕が決まり、練習試合も始まったということで、せっかくなので自分なりに我らが北海道日本ハムファイターズの今年のことを考えてみよう、と思い、このブログを書いているわけです。

 

今日までを振り返る

 去年前半は首位に一歩迫るなど順調に見えたチーム。しかし後半戦突入後、西武戦のサヨナラエラー負け後に大失速し、ついこないだまで首位に0.5ゲーム差だったチームはいつのまにか最下位に。9月に何度か踏みとどまり結果は5位だったものの、一昨年にAクラスだったことを考えるとあまりにもひどい成績に終わってしまった。思えば18年も夏の西武戦でエラーしてから失速してしまったのだから、夏に弱いように見えてしまう。それはおそらく、選手層の薄さからくるものなのであろう。投手は元からの先発不足に加えてその対策でショートスターター戦術を取ったことからくる疲労と怪我、外国人が軒並み外れだったこと、打線はレアード退団による長打力不足ともともとの下位打線の貧弱さによるものだろうか。ドラフトにおいては一昨年の高卒大量獲得とは異なった即戦力重視の姿勢をとったのも、この層の薄さからくるものなのかもしれない。

 さて2020年。春、野球が始まるかと思えば例のウイルスのせいで開幕は延期。一度は今年はない、とさえ思ってしまったが、なんとか6月19日の開幕が決まった。これで今年も、おそらくであるが野球が観れるのであろう。もしかしたら今年は現地で野球を見ることができないかもしれない。それでも、試合をやってくれる、それだけのことがあまりにも幸せであり、中止になっている間はその幸せさを改めて感じさせられる期間であった。

 

戦力の話

 さてチームの話をしよう。去年は一昨年に続いて目立った退団もなく、戦力的には大きく変わっていないように、あるいは外人やドラフトによって去年より強くなったように思える。しかし去年見えた層の薄さと投手陣野手陣の弱さという問題は解決したようには見えない。はっきり言うと今年勝てる気がしていない、と言うのが自分の考えである。というのも、西武は秋山が抜けたものの強力打線に変わりはなく、ソフトバンクバレンティンを獲得した程度で大きな動きはなかったものの投打ともに戦力は変わらず、楽天、ロッテは補強で大きく戦力を上げた。オリックスはあのアダム・ジョーンズを獲得し、山本山岡らの先発陣からは将来への大きな期待を感じさせる。一方のハム。戦力は変わっていないものの、優勝した16年と比べてみれば大谷や陽、増井、マーティンと言った主力たちが抜ける一方、その穴を決して埋められていない、というのが現実だ。大スター候補として招かれた清宮の2年間は、将来への期待を持たせながらも今のところはまだ期待値に届いていないというのが現実である。それは吉田輝星にも言えることかもしれない。高卒に期待しすぎというのももちろん理解している。彼らの将来が明るいものになるだろうと信じてもいる。しかし我々日ハムファンは、いまでもダルビッシュの幻影、大谷の幻影を追ってしまうのだ。

 

投手陣

 去年最も活躍した投手、それは有原であろう。ドラ1で入団し、エースとしての活躍を期待され続けてきた彼。しかしどこか殻を破りきることが出来なかった、というのが一昨年までの印象だ。しかし去年の彼は違った。開幕から素晴らしい投球を続け、気づけば最多勝を取る大活躍。ついに殻を破った彼のピッチングは、崩壊気味の先発陣の光だった、と言っていいだろう。今年も素晴らしい活躍を期待し、彼の夢であるメジャー挑戦を叶えてほしいものである。去年もう1人活躍した先発といえば金子弌大であろう。オリックスと年俸で揉めて退団した後、ハムに入団が発表されたとき、僕は彼に衰えを感じるばかりであまり期待していなかった、というのが正直な感想だ。その考えを見事に打ち破ってくれたと言えるだろう。まさに見事な復活だったと言える。もうひとつ彼に言えることがある。彼のコーチ力である。有原や玉井がブレイクすることができたのも彼が来たことによるものが大きい。そう言った意味でも、去年の彼の存在はとても大きなものであったといえよう。

 一方で期待を裏切った、いや悲劇に見舞われてしまったと言える投手たちもいる。それは上沢でありマルティネスであろう。17,18と素晴らしい成績を残し、チームのエース格となっていた上沢。去年も安定した成績を残していたものの、6月にソトの打球が直撃し骨折、その後のシーズンを棒に振ってしまった。後半戦の失速の理由も、彼の不在から来るものが大きかったと思う。そしてマルティネス。去年すぐに怪我で離脱すると、そのまま一軍のマウンドに戻らずにシーズンを終えてしまった。はっきりいえば去年最も期待を裏切った選手は彼と言えよう。この2人の復活が、このチームの命運をかけるのではないか。

 この4人は先発で確定として、他の枠を争う選手を考えてみよう。去年のドラ1河野、新外国人のバーヘイゲン、去年先発に中継ぎにとフレキシブルな起用に答えてくれたロドリゲス、谷間で好投した杉浦、ショートスターターとしてそれなりの活躍を見せた加藤。このなかから2人、あるいはまたショートスターターをするのか。それはわからないが、誰が出てくるのかは楽しみだ。

 中継ぎ陣は総じて去年安定して働いてくれたと感じている。お馴染み鉄腕宮西は2年連続の最優秀中継ぎ、移籍してきた秋吉は見事に復活して25セーブの大活躍だった。玉井はかつての谷元を彷彿とさせる何でも屋のような活躍を見せてくれた。一昨年ほどの活躍はできず守護神を剥奪された石川直也、後半に失速した堀といった若手がレベルアップすれば、ブルペンは堅実なものになるのではないか。去年と違ってリードしている展開で彼らを使えることを切に願う。

 そして将来を期待される若手投手。ドラ1ドラ2コンビの河野立野は即戦力として期待できるのではないか。そして去年のドラ1吉田、去年一軍初勝利を果たした北浦。こういった選手たちが無事に成長できれば、北広島開業時の目玉になるだろう。

 最後に一人、この男の話をさせてほしい。吉川光夫。2012年にMVPを取ったかつてのエース。去年、巨人からトレードで帰ってくるも、かつてのような成績は残せず、沈みゆくチームに貢献することはできなかった。制球難に苦しみ続け、ここ数年は成績を残せていない彼。気づけば今年で32歳、ベテランの域へと達しつつある。こんなもんじゃない、そんな彼の活躍を今年こそ期待してしまう自分がいるのである。12年のような活躍はできないかもしれない。それでも、劇的な復活を遂げてほしい、彼にそう思ってしまう自分がいるのである。

 

野手陣

 このチームは投手力のチームで、野手は微妙、それがこのチームの特徴だったのかもしれない。しかし去年は酷かった。とにかく打てない。そんな感じがあった。西川、大田、近藤、中田。1番から4番までの流れは悪いものではない。しかしそこからが続かない、そんな状態が続いてしまっていた。その中でも渡邊や清水はある程度成績を残したかもしれない。それでも、強みになる打者は前述の1〜4番含めてこのチームにはいなかったといえよう。ではその「強みになれる打者」、柳田、森、山川、吉田正尚のようなチームの華になってくれる選手はいるのか。その期待を寄せる選手は二人いる。

 一人は、大田泰示。去年は初めてホームラン20本に到達するなど、ようやく高校時代に期待されていた彼に近づいているように感じる。しかし、もう1段階上にいけるのではないか。そう期待させる力を持っているのだ。去年は併殺がリーグ最多になってしまうなど、成績を残しながらも欠点も見えるシーズンとなってしまった。そこを攻略できれば、3割30本を残せる選手になる、そう考えている。

 もう一人は、清宮幸太郎。言わずと知れた高校野球スラッガーだ。彼のプロに入ってからの2年間は、前述の通り期待外れとさえ思えるものだった。しかしそれは期待が大きすぎるだけであり、その才能はすでに示されたものである。彼の目指す王貞治も、初めてホームラン王になったのは4年目のことだった。去年は同年代の村上が大ブレイクし、彼も刺激されているだろう。まだ早いかもしれない、それでもこの男が活躍しなければ、このチームに未来はない、そんな彼のブレイクに今年も期待させてもらいたい。

 去年期待外れに終わった選手がいる。王柏融。台湾で素晴らしい成績を残し、鳴り物入りで日本に来たものの、終わってしまえば悲惨な成績だった。そんな彼だが、怪我する前には日本球界に適応しはじめていた、そう見えた。今年は活躍してほしい、しなければいけない選手が彼だと思う。

 このチームの将来は明るい、そう感じさせた選手がいる。万波中正、野村佑希の二人だ。去年は高卒一年目ながらも、二軍で大きな活躍を見せた万波。去年十分な成績を残し、春には大きな成長を見せた野村。彼らが将来、清宮とともに北広島のクリーンアップを担う姿を想像している。ここ数年、総じて若手野手はいい選手がいない、いるとしても巧打の選手ばかり、といった印象がどこかあった。久しぶりに現れたスラッガーを感じさせる彼らの活躍を、今年すぐ見れるかはわからないが期待したい。

 

終わりに

 去年を見てしまうと、どこか今年のハムには期待できないという印象があった。しかしこうやって考えてみると、決して悲観するだけのものではない、そう思えた。楽観的な考えでこのブログを書いたことは否定しない。しかし始まる前から負けることを考えたくはないのだ。そして、たとえ負け続けるとしても、私はこのチームを応援したい。このチームが好きで、これだけ考えさせられるのだから。そして野球が見れる、それだけで十分なのだから。今年も我らの北海道日本ハムファイターズに期待したい。

 

 

 

追記:上沢投手の離脱となった打球を打ったのは筒香選手ではなくソト選手でした。訂正させていただきます。